お寺のこと

【僧侶向け】信者や檀家・一般的にみる良いお坊さんの条件とは!?

近年では、お坊さんの活動の幅が広がっており、お坊さんが一般の方の目にとまることも増えてきてました!

お坊さんの存在が身近なっていることは大変良いことですが、その分「お坊さんのあり方」が問われる時代となっているのが現状です。

そこで今回は、信者さんや檀家さんなど、一般の方からみた良いお坊さんの条件を4つに分けて紹介していきます。

お坊さんとはどうあるべきかを今一度考える記事となっていますので、「お坊さんてこれでいいのかな?」と思っている人はぜひ最後まで読んでください。
この記事でわかること

・良いお坊さんの条件
・お坊さんと一般の方の考えの違い

①人当たりが良い

信者さんや檀家さんなどの一般の方が、特に気にするのはそのお坊さんの人当たりが良いか、悪いかです。

特に檀家さんや信者さんとの関わりにおいてはとても重要。

人当たりが良く、親身になってくれるお坊さんとは長くお付き合いしたいものですが、話しているだけで気分が悪くなるようなお坊さんとは口も聞きたくありません。

買い物先の店員の態度が良くなかったから「2度と行かない!」と同じことです。

一般的な意見からすると、

お坊さんの人当たりが良い=良いお寺

ですから、お坊さんの評価はお寺への評価に直結します。

人当たりの良さによって、信者さんや檀家さんとの関係に雲泥の差が出るので、より良いお寺にしたいと思うのであれば、人当たりをまず考える必要があるでしょう。

「威張る」ではなく「威厳がある」

人当たりの中でも、特にお坊さんが勘違いするのが威厳

僧階が上がって、衣の色が変わったことに威厳があると考えるお坊さんもいますが、一般の方から見ると別にどうということもありません。

一般の方は、お坊さんのたたずまいや態度に「あの人なんかすごいな。」と威厳を感じているのです。

威厳があると勘違いして、「私は偉いんだぞー!」と偉そうに威張るのは損をしているだけ。

威張るのは慢心であり、威厳はにじみ出るものであることを理解しましょう。

一般の方のほうが仏教を理解している気もします。。。

②法話がわかりやすい

一般の方はわかりやすい法話を求めており、誰でも理解できて、最後まで飽きずに聞ける楽しい法話を望んでいます。

特にお葬式や法事などでは、日頃仏教に全く関心がない人も足を運んでいますので、できるだけ噛み砕いた法話が望ましいようです。

仏教用語を極力使わない

お坊さんと一般の方では、仏教に対する理解度がかなり違います。

「戒律を守りましょう。」と言っても、「そもそも戒律ってなに?」

なんてことはよくある話で、単語を聞いただけで耳はシャットアウトされてしまいます。

仏教を知ってもらうチャンスを見す見す逃すことになりますので、簡単な仏教用語であっても、できるだけ分かりやすく伝えることが、現代のお坊さんに求められたスキルだと考えられます。

毎回違った法話をする

法話はお坊さんによってストックしている数が違いますが、毎回同じ法話はタブーです。

特に同じ地域で同じ話をすることは、地域での評価に繋がりかねません。

できるだけ毎回違った話で、常に新鮮な思いをさせることを意識しましょう。

同じ話が続くと、台本があると思われてしまうことも。。。

③納得できる諸々の料金

お布施に対して「納得できる料金」というのもおかしいですが、お寺のトラブルでは「お葬式でぼったくられた!」といった、金銭トラブルの話が多く上がります。

お金の問題は、信者さんや檀家さんに不信感を与えることになりますので、多額の請求は考えず、お相手の状況に寄り添った金額を思案することが大切です。

あくまでも「お坊さんはビジネスではない」ことを心に止めておいてください。

「お気持ちで結構です。」を使わない

「お気持ちで結構です。」は、お布施という概念があるお坊さんならではの言葉ですが、今の時代では、「いったいどの位包めば良いのか・・・」と逆に相手を困らせてしまいます。

お坊さん側からすると、金額を言いづらいということもありますが、金額をしっかりと提示することで信者さんや檀家さんを安心させることもできます。

④目に見えた贅沢をしていない

今の時代は世界的に見ても不況です。

お寺によって経済状況は異なりますが、バブル時代のような生活を送っているお坊さんがいるのも事実。

贅沢をするということでは、決して悪いことではありませんが、「お坊さんが贅沢をしている。」となると少し事情は変わります。

それはお坊さんが「聖職者であり、煩悩や欲望から離れた存在である」という認識が一般の方にあるからです。

この認識は一般の方から求められている理想のお坊さんのイメージですが、決してむげにはできません。

「お坊さんはあくまで修行者」として、人々の手本となる生活を送ることが使命です。

高級車に乗ると信用もなくす!?

中でも贅沢だと考えられて、多くの反感を買うのが車です。

特に各宗派の本山などでは、高級外車をよく見かけますが、これは一般の方にとっては大きなマイナスイメージ。

「お坊さんはお金持ちでいいね。」から「坊主丸儲け」といったことまで言われ、お坊さんとしての質を下げているようにしか思われません。

どんなに良い法話をしたとしても、「キレイごと言ってもどうせ金の亡者」と考えられることも多いです。

高級車に乗っているだけでも信用できないというのが、一般的な考えのようです。

まとめ お坊さんのイメージは今も昔も変わらない

お坊さんの活動の幅は広がりましたが、一般の方が思うお坊さんのイメージは昔から変わっていません。

良いお坊さんとはあくまで、一般の方と同じ立場であり、欲に負けず自己を律しているお坊さん。

「坊主丸儲け」や「葬式仏教」と言われないためにも、多くのお坊さんが「良いお坊さん」を心がける必要があるでしょう。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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