葬儀について

【今さら聞けない葬儀のマナー】お葬式やお通夜に持って行く5つの物

お葬式やお通夜には、必ず持っていくべき5つの物があります。
基本的には、数珠・香典・ハンカチなどが考えられますが、香典を包むための不祝儀袋や袱紗も忘れてはいけません。

今回の記事では、そんなお葬式やお通夜で必ず持っていく5つの物について紹介していきます。準備の段階で知っておくべきことにも触れていくので、葬儀やお通夜に参列することになった人は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

・お葬式やお通夜に持っていく5つの物
・5つの物を準備する際の注意点

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香典(こうでん)

香典の金額は故人との関係性によって金額が変わる

香典の金額は、亡くなった人との関係性(親族・友人・職場関係など)や年齢によって異なるので、事前に金額を考えておく必要があります。

故人と自分の関係 20代 30代 40代
両親 3万円〜10万円 5万円〜10万円 5万円〜10万円
兄弟・姉妹 3万円〜5万円 3万円〜5万円 3万円〜10万円
祖父母 1万円 1万円〜3万円 1万円〜5万円
祖父・祖母 1万円 1万円〜2万円 1万円〜3万円
友人・友人の家族 5千円 5千円 5千円〜
近所の人 3千円〜5千円 3千円〜5千円 3千円〜5千円
仕事関係 3千円〜1万円 3千円〜1万円 3千円〜1万円

また、地域や職場によっては全体で決められていることもあるので、包む前には、周囲の人にも聞いておいた方が良いでしょう。

不祝儀袋(香典袋)

香典は不祝儀袋(香典袋)に包むのがマナー

香典は、そのまま現金で渡すのではなく、不祝儀袋(ふじゅうぎぶくろ)・香典袋に必ず包むことがマナーです。

不祝儀袋(香典袋)は包む金額によってデザイン変えることが必要となりますので、香典を包む前には必ずチェック!

通夜・葬式の不祝儀袋(香典袋)の選び方

引用:香典返し e-shop

  • 3千円〜5千円であれば、水引(真ん中にある結び目のようなもの)が印刷されているもの
  • 1万円〜3万円は、水引が7本〜10本の黒白か双銀のもの
  • 5万円以上は水引が10本以上で高級感があるもの

と包む金額によって不祝儀袋(香典袋)に違いがでます。

最近では様々なデザインがありますが、水引の本数や印刷の有無を見極めて適切なものを選ぶようにしましょう。

今回は仏式での葬儀を想定していますが、キリスト今日であれば、十字架や百合(ユリ)の花が付いたものを選ぶ必要があります。

袱紗(ふくさ)

香典を包んだ不祝儀袋を、さらに包んでおくものが紗(ふくさ)です。

葬儀会場では袱紗を出して、中にある不祝儀袋(香典袋)を渡すことが決まりとなっていますので、忘れないよう必ず持参しましょう。

袱紗は葬儀などの弔事・結婚式などの慶事で使い分ける

袱紗は、お葬式やお通夜といった弔事(ちょうじ)だけでなく、結婚式や赤ちゃんが生まれた時などの慶事(けいじ)にも使われるため、カラーバリエーションがとても豊富です。

しかしカラーによっては弔事用と慶事用に分かれるので、間違えた色のものを持っていかないことが大切。

弔事用 黒・紺・グレー・緑・灰色などの寒色系
慶事用 赤・オレンジ・ピンクなどの暖色系

紫色は慶弔両用と言われているので、「1つだけ持っていれば良いや」と考える人は、紫の袱紗を持っていると便利でしょう。

袱紗には風呂敷型や袋状の『金封ふくさ』もある

袱紗は基本的に開閉式のものが多いですが、中には風呂敷型のものや、袋状になっている金封ふくさがあります。

ここでは、2つのタイプをメリットとデメリットで分けて見ていきましょう。

タイプ メリット デメリット
風呂敷 昔の伝統にそった形のため、しっかりとした敬意を表せるられる。 不慣れだと使いにくい。
金封ふくさ 不祝儀袋を出しやすい。 不祝儀袋を出す際に水引が引っかかる。

風呂敷は伝統的なものですが扱いが難しく、金封ふくさは使いやすいけど、気をつけないと不祝儀袋を痛めてしまう危険性があります。

通常の袱紗よりも使い勝手が問われますが、気になるかたは購入を検討しても良いでしょう。

数珠(じゅず)

数珠は仏教の宗派によって違う

数珠は、お葬式やお通夜だけでなく法事などにも利用します。
一見どの数珠も同じように見えますが、実は仏教の宗派によってそれぞれに違った形があるのが特徴。

違ったものを使うと、同じ宗派の人から「それの数珠違うよ。」と指摘されてしまうこともあるので、自分の宗派がわかる場合は、必ずその宗派にあった数珠を準備しましょう。

数珠には男性用・女性用と子供用がある

また、数珠には男性と女性、子供用の3つがあります。
基本的には、数珠の玉の大きさや長さに違いがありますが、

男性は茶色や黒といった渋めの色
女性はオレンジや朱色といった可憐な色
子供はガラスのような爽やかな色

といった色による違いも見られます。

自分にあった物を選ばないと、身に付けたときに違和感を感じてしまうので、男性は男性用、女性は女性用と必ず専用の物を選ぶことが大切です。

宗派がわからない場合は略式数珠(片手数珠)を選ぶ

最近では、自分の宗派がわからないという人が増えているため、「どんな数珠を選んだら良いかわからない!」と悩まれる人も多いと思いますが、このような人は、下手に数珠を探すのではなく、略式数珠(りゃくしきじゅず)・片手数珠を持っておくのがオススメ。

略式数珠は、宗派を問わない数珠として作られた物であるため、自分の宗派や参拝場所を気にすることなく、万能的な使い方をすることができます。

男性用と女性用に別れているので、実際に使う際は自分にある物を選びましょう。

仏教徒以外(キリスト教徒など)は数珠が必要ない

数珠は仏教に関わる物であることから、キリスト教などのでは使われていません。
そのため、仏教徒以外の人は数珠を持たなくても良いとされているので、お葬式やお通夜には数珠を使わないで手を合わせるスタイルで大丈夫です

略式数珠を使ってもOKですので、「人目が気になる。」「自分の宗教を知られたくない。」という人は略式数珠を持っていくと◎。

ハンカチ

また、お葬式やお通夜に参列する際はハンカチも必須です。
色は柄物や派手な色のものを避け、黒や白の無地のハンカチを持っていきましょう。

黒や白であれば、ワンポイントや縁がレースでできた物でも大丈夫です。

まとめ

お葬式やお通夜に出席する場合は、

  • 香典と不祝儀袋
  • 袱紗
  • 数珠
  • ハンカチ

の5つを忘れないように必ず持っていきましょう。

お香典を渡すのは当然ですが、不祝儀袋と袱紗に包むことはマナー中のマナーですので、渡すまではしっかりと確認することが大事。

数珠は宗派によって異なりますが、自分の宗派がわからなければ、略式数珠を持っていけば問題ありませんので、まだ持っていない場合は事前に用意しておくと◎

葬儀の参列で恥をかかないためにも準備はしっかり整えておきましょう!

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ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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