お墓について

お墓参りに必ず持参するべき9つの持ち物

お墓参りは、亡くなった家族や先祖の供養と感謝をするための大切な行為ですが、正直なところ何を持って行けばいいかわからず、お墓参りのイメージでお線香や生花だけを持ってお墓参りに向かう人が多いです。

お墓に到着してから「しまった。あれ持って来るの忘れた!次に来る時は持ってこよう。」とその時は後悔しますが、人によってはお墓参りに次来るのがお彼岸やお盆だったりするので、次のお墓参りに来る際もまた忘れてしまうというケースが多々あります。

そこで今回の記事では、お墓参りに必ず持参するべき9つの持ち物について紹介♪
中にはお墓がある現地のお寺や霊園で借りる物もあるので、読んでおけば余計な物を持っていく心配もありません。

お墓参りに行く際に「何を持っていったらいいんだろう」と悩むこともなくなるので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

・お墓参りに持っていく9つの持ち物
・お寺や霊園で借りられる物

お墓参りに必ず持参すべき9つの持ち物

お墓参りには以下の9つを持っていく必要があります。
水を入れるための手桶や、墓石に水をかけるための柄杓(ひしゃく)は墓地を管理しているお寺や霊園にあるので持参しなくて大丈夫です。

①お線香 ②ろうそく ③マッチ・ライター ④生花
⑤花ばさみ ⑥お供物 ⑦数珠 ⑧掃除用具 ⑨ゴミ袋

①お線香

お墓参りに持っていく物の中でも一番定着しているのがお線香。
お線香は、なんとなくあげられていることが多いですが、実は亡くなった人の食べ物になるとされており、死者へのお供物としての意味が込められています

他にも、お線香をあげた人の心身を清める効果もあるとされていたり、あの世とこの世を繋ぐ架け橋としても考えられているので、ご先祖様と自分の繋がりを感じるためにも、お墓参りの際は必ず持参したいものです。

お線香はスーパーや100円ショップでも手軽に購入することができるので、自宅にない場合はお墓に向かう途中で買い足しておくこともできます。

②蝋燭(ろうそく)

ろうそくは線香に火を付けるためだけと考えられているので、持参する方がとても少ないですが、お墓参りでろうそくに火をつけることは、「お墓参りにきたよー。」と亡くなった人に伝える重要な役割があるとされています。

これは、ろうそくに灯された光が辺りを照らし、お墓参りに来た人の顔が亡くなった先祖にもよく見えるからであると言われており、電気がなかった昔の時代には当たり前の考え方として定着していました。

現在ではろうそくを日常生活で使うことが少なくなったため、どんどん薄れている習慣ではありますが、亡くなった人に自分自身の元気な姿を見せるという意味でもお墓参りにはろうそくを持参し、一度火を灯した方が良いでしょう。

③マッチ・ライター

ろうそくや線香に火をつけるために、マッチやライターは必須です。
普段タバコを吸う人であれば忘れることはありませんが、普段使う機会がない非喫煙者はうっかり忘れてしまいがち。

お墓の前まで行って「お線香・ろうそく持ってきたけど火が付けられない!」というがっかり感を味合わないためにも、マッチやライターはお線香・ろうそくとセットとして頭に刷り込んでおきましょう。

お線香が自宅の仏壇にある場合は、マッチやライターを一緒に持ってくることを意識しておくと忘れずに済みますよ。

④生花(いけばな)

お墓参りにいく際は、生花を持っていくことを忘れないようにしましょう。
生花をお供えする理由には

・自分が生きていることへの感謝を表す
・亡くなった人と自分たちの心身を安らげる
・花の香りが亡くなった人の食べ物になる

といった意味が込められており、亡くなった人の供養だけでなく、自分たちが生きていることへの感謝を伝えるためにも大切なお供物となっています。

基本的にはどのような花もお供えしてもOKですので、感謝の意味が込められた花や、亡くなった人が好きだった花をお供えすれば、亡くなった人もきっと喜んでくれるはず。

「どんな花が好きだったけ?」と考えることは、亡くなった人のことを思い出すきっかけにもなりますので、供養という点でも大きな価値があるでしょう。

棘(とげ)や毒、花粉が飛びやすいものは極力避ける

とはいえ、お墓参りではできるだけ避けた方がよい花が存在します。

絶対にNGというわけではないので、「思い入れがあるから絶対にお供えしたい!」という場合は問題ありませんが、墓石に傷を付けてしまったり、自分たちがケガをしてしまう場合があるので、お供えする場合は充分注意する必要があります。

避けるべき花 避ける理由
棘がある花 お供えや片付けをする際に、ケガをする場合がある
毒があるもの お供えや片付けをする際に、害が出る可能性がある
花粉が飛びやすい花 花粉で墓石を汚してしまう可能性がある
香りが強い花 匂いにつられて虫が寄ってくる。

⑤花ばさみ

花ばさみは、生花をお供えする際に花の長さを調節するため、必ず持っていく事をオススメします。特に色々な花をお供えする際は、花立に入れた時に長さがバラバラになってしまうので、サイズを統一するためにも花ばさみは必須。

せっかくお墓参りのために花を買っても、長さによってはみっともなく感じられてしまうので、花はそのままお供えするのではなく、茎を切って必ず長さを調節しましょう。

花ばさみは現在100円ショップでも購入が可能です。通常のハサミだと切り口が悪く、花が長持ちしませんので、花ばさみを持っていない方は1つ買っておくと重宝しますよ。

⑥お供物(食べ物・飲み物)

生花や線香などとは、また別に持っていきたいのが食べ物や飲み物などのお供物。

亡くなった人の好きだった食べ物や、飲み物を墓石にお供えすることで故人を供養し、自分たちが生きている事への感謝の気持ちを伝えましょう♪

ただし、肉や魚といった生き物によるものは「殺生」を思わせるのでお供えするのはNG。お弁当などを選ぶ場合は、生き物による食品が入っていない事を必ず確認する必要があります。

飲食に限らず、お墓参りではタバコなどの嗜好品をお供えすることも可能です。銘柄によっては特定の方に向けてお供えしたことがわかるので、「この方に渡したい」という思いがあれば、食べ物や飲み物とはまた別にお供えするのもありです。

⑦数珠(じゅず)

数珠はお葬式やお通夜、法事などで持つことがマナーとなっていますが、お墓参りに持って行く人はとても少ないです。

しかし、そもそも数珠というものは、仏様や霊などに対して礼拝するために使われる物であって、お葬式などでの身だしなみの意味を持っているだけではありません。

お墓参りも亡くなった人のために手を合わせる、れっきとした礼拝をするところですので、数珠を持っていくことは大切。

ただ手を合わせるよりも気持ちがこもるので、先祖に礼拝をするために必ず持っていきましょう。

⑧掃除用具

お墓参りでは、先祖が眠っている墓石とその敷地内を綺麗に保つために、墓石を磨いたり周囲の草を抜いたりと、お参りに行った際には必ず掃除をすることが大切になってきます。

具体的に持参する道具としては、

草むしり 墓石を磨く
ねじり鎌 スポンジ
根さばき 雑巾
ハンドスコップ ブラシ類

といった掃除道具を持っていく必要がありますが、夏などであれば虫に刺されないように、虫よけスプレーや蚊取り線香などを用意しておくと、ストレスなく作業を行うことができるでしょう。

たわしは墓石を磨く定番のアイテムですが、墓石を傷つけてしまう恐れがありますので、できればスポンジや柔らかいブラシ類を使う事をオススメします。

⑨ゴミ袋

お墓参りでは、前に来た際のお供物や枯れた生花などが残っているので、ゴミとして処分するためにもゴミ袋は必須です。

お寺や霊園に迷惑をかけないためにも、お墓参り後にはゴミを全てまとめて持ち帰るように心がけましょう。

お寺や霊園によっては、枯れた生花を処分してくれるところもありますが、造花やゴミは必ず自分たちで持ち帰えらなければいけません。

水を入れる手桶と柄杓はお寺や霊園で借りる

お墓参りでは、掃除道具などを持参する必要がありますが、水をいれる手桶(ておけ)と柄杓(ひしゃく)はお墓があるお寺や霊園の物を使うことができます。

わざわざ自分たちで用意する必要はないので、購入を検討しなくてもOK。

手桶と柄杓は、基本的に墓地や霊園の敷地内にありますので、お墓に向かいながら拝借し、使い終わったら必ず元の場所に戻すようにしましょう。

まとめ

お墓参りには、9つの物を持っていく必要があります。
昔とは違って現在では、持っていくことがなくなった物もありますが、先祖を供養するためにはどれも大切。

お供物などはもちろんですが、掃除道具やゴミ袋もしっかりと用意し、先祖とお参りする自分達が気持ちよくなるような礼拝ができるように心がけましょう。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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