お寺のこと

お坊さんがスクーターに乗る理由はお経参り!【実は違反の可能性も】

街中を歩いていると、お坊さんがスクーターで移動している姿を見かけることありませんか?

一見すると、「なんで坊さんがスクーター乗ってるの」と疑問に思ってしまいますが、実はお坊さんがスクーターに乗る理由は、

お経参りを円滑に行うため。

であり、細い道をスイスイ走れたり、乗り降りが簡単なスクーターは、お坊さんの相棒といえます。

しかし、場合によっては、お坊さんがスクーターに乗るのは交通違反になることも。。。

今回の記事では実家がお寺である私が、「お坊さんは何故スクーターに乗るのか」またお坊さんがスクーターに乗ることで、交通違反として切符をきられる理由はなぜ?といったことを紹介していきます。

この記事でわかること

・お坊さんがスクーターに乗る理由
・お坊さんに人気のスクーター
・お坊さんがスクーターに乗っていると交通違反になる理由

お坊さんがスクーターに乗る理由は「お経参り」

お坊さんがスクーターに乗っている場合は、お経参りにをしている場合がほとんどです。

お経参りには、

・棚経(お彼岸やお盆のお経)
・法要
・月参り( *地域によっては存在しない)

があり、それぞれのシーンでスクーターは重宝しています。

スクーターが重宝するのは各家を回るのに便利だから

「移動するなら車の方がいいんじゃないの?」

と考えてしまいますが、お盆やお彼岸で行う棚経や月参りは各家を周りますので、車を一々乗り降りするのは結構面倒臭い。

場合によっては

・隣接した家々全てを回らなければいけない。
・道が細いため車で敷地に入れない。

といったケースがあるので、車よりも小回りが効いて、乗り降りが楽なスクーターは、お経参りをするお坊さんにとって最適な乗り物です。

特に都会では、各家を回る際に乗り物を路肩に停めるしかないこともあります。
車を停めたら通行の邪魔になることも考えられますが、小柄なスクーターであれば駐車しても迷惑になる可能性は低い。

駐車する際に気を使わないためにも、スクーターという乗り物はお坊さんに重宝されているのです。

人気はDioやジョグといった王道のスクーター

そんな、お経参りに重宝するスクーターですが、中でも多くのお坊さんが愛用しているのが、Dioジョグといった王道モデル。

「スクーターなんてどれも同じだろ。」と思われがちですが、Dioやジョグなどのフォルムは、お坊さんにとって大変嬉しい形となっているのです。

その理由は、両足を揃えて乗ることができるため、足元がしっかりと守られていること。

お坊さんがスクーターに乗る際は、衣姿で下に白い袴(はかま)を履いていることが多く、足を広げて乗るタイプのスクーターでは、袴を汚してしまう可能性があります。

しかし、Dioやジョグなどのスクーターは、足元の収まりが良いため、走行中に袴が汚れるリスクが低いといったメリットあり!

急な荷物でも両足で挟むことができたりと、使い勝手が良いのもポイントで、Dioやジョグなどのスクーターは、お坊さんに人気の乗り物となっています。

スクーターに乗っていると交通違反になる恐れあり

お坊さんがスクーターに乗っている場合、都道府県によっては、草履(ぞうり)を履いて運転していると、交通違反として警察官に切符をきられてしまうこともあります。

東京都 木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等(軽車両を除く。)を運転しないこと。

引用:東京都道路交通規則  第8条より

大阪府 げた又は運転を誤るおそれのあるスリッパ等を履いて、車両(軽車両を除く。)を運転しないこと。

引用:大阪府道路交通規則  第13条より

現在は、東京都や大阪府、神奈川県といった都府県で、草履や下駄を履いての運転が違反となっていますが、他の県でもこれから違反になる可能性は充分あり。

お坊さんによっては、実情を知らずに切符をきられて、初めて交通違反を犯したと知る人も多いです。

お坊さんの服装に草履は不可欠ですが、交通違反となると話は別。
草履や下駄を履いての運転が禁止されている都府県のお坊さんたちは、スクーターに乗る際にスニーカーなどの靴を履いて交通規則を厳守しています。

まとめ

スクーターは、お経参りをするお坊さんにとって必須の乗り物です。

細い道を進めたり乗り降りも簡単なので、シーンによっては車よりも大活躍♪
特にDioやジョグといった「ザ・スクーター」の形は人気があり、お経参りをするお坊さんの相棒となっています。

現在、都府県によっては、草履や下駄を履いての運転が交通違反です。

これから全国的に交通違反となる可能性もありますが、スクーターはお坊さんにとってこれ以上ない乗り物ですので、これから先も、お坊さんはスクーターに乗り続けていくでしょう。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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