お通夜やお葬式の前には、亡くなった人を棺におさめる納棺式という儀式があります。
納棺式という名前から「納棺師がする儀式なのかな?」と考えられがちですが、実は納棺師の他にも、葬儀社のスタッフやお坊さん・牧師といった職種の人達が大きく関わります。
今回の記事ではそんな納棺式における、葬儀社のスタッフとお坊さん・牧師、納棺師のそれぞれの役割を紹介。
納棺師における3つの仕事の違いを理解することができるので、納棺式がどのような形で作られているのかという雰囲気も知ることができます。
・納棺式に関わる3つの職業の役割
\合わせて読みたい記事/
【納棺式】旅支度で遺族が故人に行う13のお世話とは
【納棺式のルール】お棺に入れてよい副葬品と入れてはいけない物とは
納棺式で見かける3つの職種
納棺式は納棺師だけでなく、葬儀社のスタッフやお坊さん・牧師さんなどの3つの職種が一丸となって儀式を行います。
それぞれの職種によって納棺式での役割が異なるので、どのような仕事を行うのか1つ1つを見ていきましょう。
- 葬儀社スタッフ
- お坊さん・牧師など
- 納棺師
葬儀社のスタッフは納棺式の監督
葬儀社のスタッフは、お葬式やお通夜だけでなく、納棺式にも関わっています。
基本的には
・納棺式を行う会場の準備
・納棺式が始まるまでの案内
などを行いますが、納棺式の途中に遺族が悲しみのショックで気絶してしまったり、過呼吸になってしまったりといった、アクシデントが起こった時にすぐ対応できるよう、参列者全体を見守る納棺式の監督としての役割を持っています。
納棺師は納棺式の司会者
納棺師は、納棺式において開式から閉式までの全体を仕切る司会の役割を持っていますが、
- 納棺式で行われる亡くなった人の旅支度のサポート
- 亡くなった人を棺におさめる案内
- 棺に入れる副葬品の適切な場所のアドバイス
といった遺族への案内も仕事に含まれています。
納棺式を一番理解し、3つの職種の中でも最も動くのが納棺師なので、困ったことや気になることがあった場合は納棺師に確認すると良いです。
お坊さんや牧師はお経や聖書を唱える
納棺式には葬儀社のスタッフや納棺師だけでなく、亡くなった人が仏教徒であればお坊さん、キリスト教徒であれば牧師さんが式に呼ばれます。
呼ばれたお坊さんや牧師における納棺式での仕事は、お葬式・お通夜などと同じように、お経や聖書を唱えることですが、場合によっては亡くなった人を弔うために、お説法やお話をすることもあります。
お経や聖書は、納棺式が始まってからすぐに唱えられるため、お坊さんや牧師の仕事はすぐに終わってしまいますが、納棺式が無事に終わるのを見届けるため、お坊さんや牧師さんは式が終わるまで参列。
納棺式の見守り役としての役割もあるので、一緒に最後までいてくれるだけで、式を滞りなく終わらせられるような安心感もあるのです。
まとめ
お葬式やお通夜と違って、一般的にあまり知られていない納棺式ですが、納棺式では納棺師の他にも葬儀社のスタッフとお坊さん・牧師さんといった3つの職種が関わっています。
それぞれに監督、司会、お経を唱えるといった役割を持っており、式全体をしっかりとした形にしながらも、遺族が不安にならないようにしっかりとサポート。
亡くなった人と遺族が触れあう貴重な最後の時間ですので、式が終わった後に後悔しないためにも、不安や気になることがあれば納棺師や葬儀社のスタッフに必ず話をしましょう。
また納棺師においては、納棺式の前に改めてメイクの手直しをしてくれる場合もあるので、亡くなった人の顔色や表情が気になった場合は、「表情を直して欲しい」ということ伝えると◎
亡くなった人も遺族も悔いを残さないように、3つの職種と手を取り合いながら無事に納棺式を終えましょう。