納棺師

納棺師はみんな霊感がある? 実際に聞いた不思議体験などを紹介

納棺師は一般的な仕事と違い、亡くなった人と毎日向き合う仕事です。

納棺師は人よりも多くの死に関わっているため、一般の方から「納棺師って霊感あるんでしょ?」と質問されることもしばしばありますが、実際は霊感がある人もいれば、霊感がない人もいるのが本当のところ。

しかし中には、「もともと霊感があったけど納棺師になったら霊感がなくなった」という人や「納棺師の仕事をはじめたら霊感に目覚めた」というまれなケースの人もいるのです。

今回の記事では、そんな納棺師の霊感にまつわる話を紹介。

私が納棺師の頃に聞いた実際の話を元にしているので、「そんなこともあるのかー」とあなたの知らない納棺師の一部分を知る事ができますよ。

この記事でわかること

・納棺師には霊感がある人とない人がいる
・納棺師になって霊感の体質が変わることもある
・霊感があっても納棺師の仕事は変わらない

納棺師(おくりびと)とは

納棺師は亡くなった人の体を清めたり、メイクを行う人のことです。
亡くなった人を棺にいれる納棺式の案内や説明をするのも仕事で、主に葬儀社の下請けとして日々業務にあたっています。

納棺師の中には霊感がある人もいればない人もいる

納棺師の仕事をしている人の中には、霊感がある人もいれば霊感がない人もいます。

中には「霊感がないと納棺師として働けないんじゃないの?」という人もいますが、納棺師の世界で霊感の有無は関係ありません。

しかし納棺師の業界は他の仕事に比べると霊感がある人が多く、霊感があるからといってめずらしがられることは少ないです。

納棺師の世界では霊感がある人は珍しくない

私が働いていた納棺師の職場は8人制でしたが、その中のなんと4人の方が霊感を持っていました。

職場の中だけでも半数の人に霊感があるわけです。

最初の頃はめずらしいため「霊感あるってすごいですねー」なんて言っていましたが、上司の方には「霊感がある人なんてこの業界ではめずらしくないよ。」と言われ、出張先の事業所にも霊感を持つ人が多くいることが後々わかりました。

納棺師の世界では、霊感があることが不思議なことではないため「私霊感あるよ」と自分から名乗ることもありませんし、わざわざ聞いたりしないというのが暗黙のルールのような気もします。

納棺師になって霊感の体質が変わることもある

もともと霊感がある人もいれば、霊感がない人もいるのが納棺師の世界です。

しかし中には、納棺師の仕事を初めて「霊感」への体質が変わってしまったという、レアなケースにおちいってしまう人も少なくありません。

納棺師の仕事をして霊感がなくなった

納棺師の中には、もともと霊感があったけど納棺師になってから霊感が無くなったという人もいます。

私の身近な納棺師の話になりますが、その人はもともと霊感がとても強く、霊と人間の区別がつかないほどはっきりと霊が見えていたそうで、日常生活にもかなりの負担がかかっていたそうです。

いくつもの霊障に悩まされて、ある日お寺に相談に行くと「納棺師をしたらよいのではないか」と言われ納棺師の門を叩たたくことに。

納棺師になりたての頃は霊に悩まされていたそうですが、業務をこなすごとに霊を感じる事が少なくなり、今では全く感じなくなったのだと言います。

本人は「納棺師をすることによって、霊を成仏させているんじゃないかな?」と言っており、納棺という仕事があの世への旅立ちの手助けとなっていることを、身をもって感じているように思われました。

納棺師になって霊能力に目覚める人もいる

納棺師になって霊感がなくなる人もいれば、逆に霊能力が身についてしまう人も多くいます。

亡くなった人の家に行くと謎の声が聞こえるとか、業務中に誰かに体を触られているなどの事があり、中には亡くなった人のメイクをしているのに、亡くなった人の霊が自分の横に立って自分をじっと見ていたなどの話も聞きます。

基本的には納棺師になってまもない頃の人が霊能力に目覚めたりするようなので、新人の納棺師には刺激が強めです。

もとから霊感がある人は慣れていますが、いきなり見えるようになるのはとてもビックリしてしまいますね。

何がきっかけなのかはわかりませんが、霊も納棺師に何か伝えたい事があるのではないでしょうか。

霊感があっても納棺師の仕事内容は変わらない

納棺師の業務はあくまでメイクや納棺式がメインなので、「霊感がある人はこの仕事やって!」などと霊感がある人を特別扱いしたり、業務に違いを出したりするようなこともありません。

しかし、霊感があるとないとでは仕事への影響や、心構えに違いが出ないこともないです。

自分の身をもって「魂ってあるんだな」と理解できれば、手合わせるだけでも「しっかりと成仏できますように」と心を込めたり、遺体を見て「こんなに傷ついてかわいそうに」といった寄りそう気持ちに重みが出るでしょう。

まとめ

納棺師には霊感がある人もいれば、霊感がない人もいます。

しかし納棺師によっては業務によって体質が変わり、いきなり霊能力が身についたり、逆に霊感がなくなる人もいるので、「私霊感ないので」がいつまでも続くとは限りません。

納棺師には霊感がある人が多いですが、もしかしたら納棺師になって霊能力が開花した人の方が多いのかも。

「霊は優しい人に見える」なんていう話もありますから、亡くなった人に奉仕する納棺師は優しい人として、亡くなった人に認知されるのかもしれませんね。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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