納棺師の仕事は亡くなった方の身のお世話をすることから、納棺師の収入は一般職の人たちよりも高いというイメージがありますが、実際の納棺師の収入は、一般の人たちとあまり大差がありません。
同じ納棺師と言っても勤務地や働き方によっては違いが出るので、就職を考えている方は勤務ちについてもしっかりと吟味する必要あり。
今回の記事では実際に納棺師をしていた私が、納棺師の平均年収や初任給、また納棺師の働き場所についてお話しさせていただきます。
・納棺師の平均年収年収
・納棺師の初任給
・納棺師の収入は働き方に他によって違う
目次
納棺師とは
納棺師は亡くなった人のメイクや清拭などの身のお世話をする仕事です。
お葬式前に行われる納棺式では旅支度の説明などを行い、亡くなった人の家族のサポート・黒子として業務を行います。
納棺師の平均年収は300万円〜400万円
納棺師の平均年収は300万円〜400万円です。
現在のサラリーマンの平均年収は420万円と言われているので、納棺師の給料は一般な平均年収よりも20万円ほど低いことがわかりますね。
初任給は17万円〜20万円
納棺師の初任給は平均で17万円〜20万円。
大学卒の初任給は平均で20万円と言われているので、初任給でも納棺師は一般的なサラリーマンより金額が低いのです。
納棺師の収入は勤務先や働き方によって違う
納棺師の給料は勤務地や働き方によって金額や支払いに違いがあります。
同業の中でも異なる点があるので、実際に納棺師をする前には事前に知っておくと良いでしょう。
葬儀社に勤務する
葬儀社に納棺師として勤務する場合は、告別式などの葬儀業務も行ます。
葬儀社での仕事は告別式などの業務がメインになるので、納棺師の仕事は家族の希望があった時のみ。
そのため納棺の仕事がないこともあり、納棺師としての給料は1件につきOO円といった形で、固定給にプラスで支払われます。
納棺専門業者に務める
納棺師の専用業者の給料は固定給で、葬儀社の下請けとして納棺業務を行っています。
「納棺専門」であることから、日によっては仕事がないこともありますが、冬などの多忙な時期は多くの葬儀社から納棺の依頼がやってくることもあり、仕事量にかなりムラがあるのが事実。
葬儀社に務める納棺師のように、固定給+納棺手当てといった給料体系ではないので、どんなに忙しくても残業代としてしか給料が上がることはありませんが、給料が減るという事がないのが特徴です。
フリーで独立して働く
納棺師の仕事は、企業に務めるだけでなくフリーとして独立することも可能です。
独立すれば収入の増加も見込めますが、仕事がない場合は逆にマイナスになってしまうことも。
特に、湯灌業務が必要な地域になると特殊車両の購入、維持をしていく必要もあり、コストもかなりかかるので、独立を考える方は慎重に考える必要があるでしょう。
また、現在は納棺の仕事はどの地域においても必須となっているため、新しい納棺業者として参入することはとても難しいと考えられます。
独立するためには、納棺師としての技術はもちろん営業力も必要となりますので、事業が安定するまでは納棺業務以外のことにも努力していく必要がでてくるでしょう。
私が実際に働いていた会社は月給19万円
実際に私が納棺師として働いていた会社(納棺専門業者)の固定給は月給19万円でした。
年収で考えると228万円程度ですが、残業が含まれると約315万円ほどだったと記憶しています。
ただあくまで残業が入ってのことですので、給料そのものが高いというわけではありません。仕事の少ない時期は手取り20万円ほどですし、多ければ30万円に手が届きそうな時もあります。
実感としては、やはり平均年収よりも低いと私自身の給料で感じますね。
まとめ
納棺師の実際の給料は一般的なサラリーマンよりも低いですが、務める先によって収入の質が変わり、収入の増減にも違いがでます。
専用業者は固定給なので収入の増減はあまり変わりませんが、葬儀社に務める場合は納棺の仕事が多いほど収入が増加。
しかし葬儀社での納棺師は告別式などの仕事が主であり、納棺はあくまでサブ的な仕事といった感じです。
納棺師として仕事がしたいのであれば、給料はもちろん、自分がどのような立場で納棺業務にあたりたいかなども踏まる必要があるでしょう。