納棺師

【納棺師の面接】ふさわしい服装と志望動機・質問の内容を紹介します

納棺師は「亡くなった人のお世話をし、あの世へ送り送りだす素敵な仕事」とし理解が増えてきており、「納棺師の仕事をしたい!」という人もかなり増えてきました。

今回の記事では納棺師を目指す方に向けて、「面接にはどのような服装で行くのが良いのか」「志望動機はどのようなことを話すべきか」また、面接ではどのような質問が出るのかなどを紹介していきます。

納棺師として実際に働いていた私が、面接で実際に言われたことや聞いた事を踏まえて紹介しますので、納棺師を目指している人はぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

・納棺師の面接にふさわしい格好
・面接で伝えるべき志望動機
・面接での質問

納棺師の面接にふさわしい服装は?

面接での服装はどんな仕事においてもふさわしい格好というのがあります。

面接官との初対面となるため、良い印象を持ってもらうためにも注意しておきたいところ。

納棺師の仕事は、亡くなった人と関わることから「喪服で行った方がいいのではないか?」と考えられがちですが、面接時はスーツ姿で問題ありません。

ただし男性はネクタイに注意。

派手なネクタイをしていくと「この仕事をしっかりと理解してる?」と思われるので、ネクタイはスーツに合わせた無地の物や、控えめな柄の物を選ぶ事がポイントです。

ネクタイ ネイビー 青 ブルー 紺 濃紺 ナロー タイ メンズ ビジネス スリムタイ 6cm 細 手洗 無地 ソリッド マット ジャガード 2
・面接はスーツでOK
・ネクタイは無地もしくは控えめな柄の物

派手な化粧やネイルはNG

服装はもちろんですが、面接時は身嗜みにも注意が必要です。

特に女性の場合は普段から化粧が濃かったり、ネイルをしている場合があります。

納棺の仕事は亡くなった人とその家族が主体であり、納棺師はあくまでサポートの役割。

目立つような派手な化粧は避ける事が大切なので、面接時もできるだけ薄化粧で臨みましょう。

また、ネイルは亡くなった人の化粧をしている時などに、キズ付けてしまう可能性があるので、納棺師は基本的にネイルをしません。

就職前とはいえ、ネイルをしていると「仕事を理解していない」と思われるので、納棺師としてしっかりと仕事をしていきたいと思いを伝えるためにも、面接前にはネイルを外しておく事が大切です。

・薄化粧で面接に行く
・ネイルは外しておく

納棺師になりたい理由・志望動機

「おくりびと」はあくまで納棺師を知ったきっかけ

最近では映画の「おくりびと」に感化され「私も納棺師をしたい!」という方が増えていますが、映画の全てが納棺師の実態ではありません。

納棺師の業務は、想像以上に体力が求められますし、精神的にもかなり負担がかかる仕事ですので、「おくりびとを見て納棺師になりたいと思いました!」といったことだけでは少し弱いでしょう。

ただ、おくりびとなどの映画がきっかけとなることは素晴らしいことなので、「納棺師という仕事を知ったきっかけは映画。」と、志望動機の内容に取り入れるのは◎。

映画はあくまで納棺師を知ったきっかけとして話す事が良いでしょう。

\納棺師を題材とした作品はおくりびとだけではありません/
納棺師やエンバーマーを題材にした映画やドラマなどを4つ紹介!

どのような心構えで仕事をしたいかが大切

面接官が志望動機で知りたいのは以下のことです。

・しっかりと気持ちを込めて業務ができるか
・なぜ納棺師をしたいと思うようになったのか

納棺師は特殊な仕事で、未経験者がとても多いです。
そのため「なぜ納棺師になりたいのか」といった志望動機がとても気になるところ。

納棺師としての技術は仕事の後に覚える事ができますが、亡くなった人やその家族に対してどのような心構えで仕事をするかは、納棺師をする以前の人間性として考えなければならない必須事項です。

納棺師の面接で聞かれる業種ならではの変わった質問

面接では、なぜ納棺師になりたいのかと言った志望動機はもちろん、今までどのような仕事をしてきたのかどのような資格を持っているのかなど、一般的な会社で聞かれるような質問をされます。

しかし中には少し変わった質問も。

ここでは納棺師の面接で聞かれる独特な質問を事前にお伝えしていきます。

納棺師になることに家族・恋人の理解は得ているか

納棺師の面接をするにあたって、まず必ず聞かれるのが「家族や恋人の理解は得ているか。」という質問です。

納棺師を目指すあなたは、納棺師という仕事を素晴らしい仕事として認識していると思いますが、人によっては「死体に触るから不潔」「不気味」などと偏見を持っている人も少なくありません。

ちょっとした知人などに偏見を持たれるのであれば、大きな問題になることはありませんが、自分の大切な家族や恋人に納棺師への偏見がある場合は、家族内で仲が悪くなったり、恋人と別れなければならなくなるなどの問題が起こることも考えられます。

家族や恋人の理解は得ているか。という質問は、これから納棺師になるあなたのプライベート関係が悪くならないか。

という重要な確認のための質問になるので、面接時に曖昧な返答をしないためにも、家族や恋人に「納棺師をしても良いか」と事前に話をしておくことは必須です。

\家族や恋人の理解が難しい人は以下の記事を読みましょう。/
納棺師になりたい!家族や恋人に反対されている人に勧める3つの行動

ウジ虫などの害虫は大丈夫か

また、納棺師の面接では「ウジ虫などの害虫は気にならないか。」といった質問がされます。

これは亡くなった人の遺体によっては実際にウジ虫やハエ等が湧いているためであり、たとえウジ虫がいたとしても、納棺師として仕事をしっかりと行えるかという内容が含まれた質問です。

意外な質問に思わず考えこんでしまいそうですが、ウジを見たことがない場合は「見たことはありませんが、見る覚悟はできてきます。」と、正直な答えと納棺師になりたいという意気込みを伝えればOK。

面接ではあくまでも意気込みが大事です。

人前で緊張せずに話ができるか

他にも面接の質問では「人前で緊張せずしっかりと話ができるか」という質問をされます。

これは納棺師の仕事の1つである納棺式において、大勢の人の前で案内や説明をしっかりとできるかというものであり、仕事を始める前に確認しておきたい項目です。

とはいえ、「私人前で話せないから納棺師にはなれないのか。」と諦める必要はなく、慣れるまで付き人として訓練を受けることができるので、人前で話すのが苦手な人も徐々に慣れていくこともできます。

人前で話すのは苦手という方は、素直に「苦手です」と言っても大丈夫。ただし「人前で話せるように努力します」といった姿勢を伝える事が大切です。

\納棺式について知りたい方はこちら/
【納棺式】旅支度で遺族が故人に行う13のお世話とは

面接後には現場の見学あり

面接が終わると、後日に現場見学を行うことになります。

納棺師の仕事内容は、面接時に全てがわかるものでもなければ、映画で全てが理解できるものでもありませんので、実際の目で業務内容を確認して、自分自身が納棺師として仕事をこなせるかしっかりと見極めましょう。

見学時の服装は、基本的に面接時と同じスーツで問題ありませんが、指定された服装があれば面接官の指示に従います。

場合によっては、見学の最後に「納棺師の仕事を実際に見て感じたこと」といったアンケート用紙を記入する必要もあるので、最低限の筆記用具を持っていくのがオススメです。

現場見学での服装と持ち物

・スーツ(ネクタイや靴下は黒い物)
・ネイルなどは極力落とす
・シャーペンとボールペン

まとめ

納棺師の面接は一般企業の面接に行くのと同じで、しっかりと身なりを整えて行けば大丈夫です。

仕事内容に特徴があるので少し変わった質問を聞かれますが、慌てずにしっかりと受け答えれば心配もありませんので、自分の意志をしっかりと伝えて納棺師の第一歩を踏み出していただきたいと思います。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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