納棺師

【納棺師のあるある】亡くなった人に携わるおくりびとならではのお話

亡くなった人のお世話をするという、特殊な仕事をしている納棺師の世界には、業務の中で身についてしまった職業病から、一般の方の仕事にはないこだわり、思わずやってしまう癖などがいくつも存在しています。

中には「これはちょっと理解できない!」といったものもあり、普通の人からすると驚かれてしまうことも。

今回は、そんな納棺師の世界でこそ起こる「納棺師のあるある」話をご紹介。

あるあるを通して納棺師の生態を少し垣間見ることができるので、納棺師の方はもちろん、納棺師に興味がある人も必見です!

この記事でわかること

・納棺師の世界ならではの「あるある」

亡くなった人に関わる納棺師ならではのあるある話

メイクに使う筆にとてもこだわる

納棺師の仕事には亡くなった人の顔を整えるメイク業務があるため、一人一人専用のメイクバックを所持しています。

メイクバックの中身は基本的に同じですが、筆は使用する人によってかなり違います。

筆は業務で毎回使うので、仕事終わりには必ず手入れを行い常に万全の状態。納棺師の中には支給された筆では満足できず、自分にあった握り心地と毛先の物を自ら厳選して調達する人もいるほどです。

遺体の中には皮膚がとても弱く、触っただけで皮がずるむけてしまうこともあるので、筆は少しでも馴染むもので、自分にとって扱いやすいものの方がよいのでしょう。

筆と納棺師の相性は、納棺師の技術を最大限に活かすものなので、亡くなった人に対しても大きな影響が出てしまいます。

「亡くなった方の皮膚を傷つけない様に」「少しでも良い仕事ができる様に」といった納棺師の気持ちが、筆へのこだわりに繋がっているのです。

自分が使う消臭剤にこだわる

納棺師は仕事が終わると、消臭剤を仕事着などに使用していします。

消臭剤は基本的に備え付けのものがありますが、消臭剤の匂いも敏感な納棺師は、自分で買って来たお気に入りの消臭剤を使い、会社のものはあまり使いません。

エチケットのための消臭剤ですが、残り香には違いがあるので「私はこの消臭剤じゃなきゃ使わない」といった譲れないこだわりが納棺師にはあるのです。

食事中でも遺体の話を平気でしちゃう

「食事中に下の話はしない」といった風習がありますが、納棺師の世界では通用しません。

葬儀社の都合によっては、食事中に業務の連絡が来ることもあり、食事中に遺体の状態の話が出ることもしばしば。

そのため納棺師は、食事中であっても平気で遺体の話ができる様になってしまいます。

時には焼肉定食を食べている時に「焼死体」の話が出たりしますが全然平気。
むしろ遺体の状態が気になるので、更に細かい状況を質問したりする事が多いです。

住所や番地・道についてとても詳しい

納棺師は様々なご自宅で、亡くなった人のメイクなどを毎日の様に行っています。

そのため納棺師は住所や番地、ちょっとした小道に対してもとても知識が豊富で、ナビを一切使う事なく現場に向かうことも。

業務の出発前には地図などで必ず業務先を確認しますが、時には「OOの交差点を曲がって3軒目のOO家」という説明だけで目的地を割り出せることもあります。

また納棺師の仕事は時間との戦いですので、場合によっては余計な回り道などができず、最短ルートで現場に向かわなければなりません。

そのため少しでも近道を選択するために、近隣住民しか知らない細い道などを使う場合もあり、自然と道に詳しくなっていくのです。

納棺師として仕事をしていればしているほど、住所や道に詳しくなるので、身近に納棺師のがいる人は、道を尋ねてみるのも面白いでしょう。

まとめ

納棺師のあるあるは、納棺師として仕事をしっかりとこなすために自然と見について行く事が多いです。

中には「食事中に遺体の話をしてしまう」といった、一般の方ではまずありえないこともあったりしますが、これも納棺師としてしっかりと仕事を全うするための行い。

地域によっては納棺師のあるあるに違いがあるかもしれないので、納棺師の知り合いがもし近くにいたら、一度「納棺師のあるある教えて?」と聞いてみるのも良いでしょう。

 

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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