納棺師

納棺師は結婚できない? 実際に働いていた私が語る本当の真実とは

納棺師は「死」や「死体」と関わることから、どこか特殊な仕事に思われ「結婚できないんじゃないの?」と思う方も少なくありません。

また、「納棺師になりたいけど、納棺師になったら結婚できないんじゃないか?」と不安を感じている方も多いと思います。

ぶっちゃけた話、納棺師は普通に結婚できます

私が実際に納棺師をしていた際は、男性も女性も既婚者が多かったのが事実。

今回の記事ではなぜ納棺師は結婚できないと思われるのか、また納棺師と結婚する前に考えることを紹介していきます。

「納棺師の人と結婚することになったけど、実際怖いこととか起きない?」と考えてる人もいると思いますので、納棺師の仕事を理解するためにもぜひ最後まで読んでください!

この記事でわかること

・納棺師は結婚できる
・納棺師はなぜ結婚できないと思われるのか

納棺師とは

納棺師とは、亡くなった人の体を清めたり、顔や体にメイクをする人で、お葬式の前に行われる納棺式の説明と補助の業務を行います。

納棺師の業務

・亡くなった人のメイク
・亡くなった人の清拭
・納棺式での順序説明やサポート

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納棺師は女性が多く結婚している方もいる

納棺師も一般の方と同じように結婚ができます。

一般的にはなかなか見かけない業種なので、働いている人の内部事情を知る事ができませんが、実際の現場には女性の納棺師が多く、結婚されている方も沢山います。

納棺師はなぜ結婚できないと思われるのか

納棺師の業界には結婚している人が多くいますが、納棺師は亡くなった人に関わる仕事ゆえ、結婚はできないのではないかと考える人が多いです。

ここではなぜ結婚できないと言われるのか、また何故結婚したくないと考えるのかをお伝えします。

亡くなった人を触るので不吉に感じられる

納棺師は亡くなった人のメイクや着替えを行います。

納棺師からすると亡くなった人に触れることは仕事の一貫ですが、一般の方は亡くなった人に触れる機会はありませんので、少し異様なことに思えるようです。

納棺師は亡くなった人に毎日会うのに対し、普通の人は生涯で数回ほどしか会いません。

一般的に「死」というものが毛嫌いされていることから「納棺師は不気味で近寄りがたい」

「怖いから結婚できない」といった事が考えられます。

死んだ人の匂いが体に染み付く

私が納棺師をしていた頃に周りからよく言われた事は、「死んだ人の匂いが服や体に付くんでしょ?」といった内容の話。

正直これは完全に誤解です。

確かに亡くなってからかなり時間が経っている遺体からは強い匂いを感じることもありますが、匂いが付くほどのことはありません。

亡くなった人の遺族や周りへの配慮も考慮しているので、納棺師は消臭剤も使っています。

「結婚したら死体の匂いをつけてくる・・・。」といったことはまずあり得ませんが、このような先入観から「結婚はできないなー」と考えている人も多いです。

遺体から感染症をもらってしまう

「死んだ人が病気持ってたら、病気をもらったりするんじゃない?」といった不安もあり、「納棺師と結婚するのは怖い。」と言う人も多いです。

しかし納棺師は、メイクをする際などは必ず手袋をして感染予防をしていますし、業務終了後は必ず手洗いをするように義務付けられています。

業務中に感染するといったことはまず考えられないので、これも大きな誤解。

もちろん感染予防をバッチリ行っているので、自宅にウイルスを持って帰るといったこともありません。

まとめ

納棺師は結婚できないというのは、完全に先入観からきているものです。

一般的には関わりがない「死んだ人」と関わる仕事なので、誤解されることも多い職種ですが一般の人々と変わりはありません。

様々な誤解を説いて納棺師も結婚できること、納棺師は怖くないことを理解してください。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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