仏教

マインドフルネスだけじゃない!仏教に伝わる4つの瞑想を紹介

近年では様々な分野で活躍している著名人が瞑想を行っていたり、会社のルーティーンの一つとして瞑想を取り入れている企業も増加。

中でもマインドフルネス瞑想、ワンネス瞑想と言った瞑想がメディアで報じられる様になり、瞑想が一つのムーブメントを起こしていますね。

あまり知られていませんが、瞑想と仏教には深い繋がりがあるのをご存知ですか?

仏教の開祖であるお釈迦様は、様々な修業を重ねたのち、最後に瞑想を用いて悟りを開いたのです。

仏教での瞑想はネパールやミャンマー、スリランカなどの東南アジアに伝わる『上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)の必須項目。

お坊さんだけでなく一般の人たちにも知られており、各国で多くの人が仏教の瞑想を生活の中で生かしています。

今回は日本であまり知られていない仏教の瞑想、主に東南アジアで信仰されている『上座部仏教』の瞑想を4つ紹介。

今回の記事は、仏教初心者の方にもわかりやすい内容となっています。瞑想に興味がある方は最後までお見逃しなく。

 

仏教での瞑想とは

仏教における瞑想は頭のリフレッシュやリラックス効果はもちろん、心と身体で仏教を理解する、『仏教の実践法』の一つとして用いられています。

人は色々なことを考えれば考えるほど執着(必要以上にこだわる)心が生まれ、「あれが欲しい。これが欲しい。」と頭を悩ませるもの。悩みの大元である自我(エゴ・固定観念)を少しづつ捨てることが仏教の瞑想の目的といえます。

 

仏教に伝わる4つの瞑想

今回は以下4つの瞑想について簡単に説明させていただきます。

  1. 慈悲の瞑想
  2. サマタ瞑想
  3. ヴィパッサナー瞑想
  4. 死の瞑想

 

慈悲の瞑想(じひのめいそう)

まず『慈悲(じひ)』とは、憎むことや苦しみを取り除くことを指す言葉です。

慈悲の瞑想には、自分と相手との間に生まれる感情的な苦しみを消し去り、クリアな心で相手をみることが目的としてあります。

集中力が増したり、「嫌いな人の目を見て話すことができる様になった。」「人との付き合いが楽になった。」などのメリットがあり、慈悲の瞑想は仏教の瞑想の初歩であり、重要であるともされる。

 

サマタ瞑想

サマタ瞑想は集中して心を止(とど)めることが目的です。

頭がどんなに働いていても、一つのことに集中し、全ての雑念を払うことで頭をリフレッシュさせる効果もあります。

 

ヴィパッサナー瞑想

ヴィパッサナー瞑想はサマタ瞑想の様に一つのことに集中するのではなく、全ての雑念や動作を『観察する』ことが目的の瞑想です。

現れては消える雑念に心を動揺させるのではなく、雑念を客観的に観察することで、雑念から生まれる苦しみや苦痛を消し去り、自我(自分の固定観念やエゴ)を消していきます。

自分の動作や心の動きなどを観察するために、ヴィパッサナー瞑想は歩いている時や、食事をしている時など、全ての行動時に用いることがあります。

 

死の瞑想

死の瞑想は『死ぬこと』を念じる瞑想法です。

「自分もいつかは死ぬ。」ということを念じることで、「あれが欲しい。これが欲しい。」といった欲望を消し去り、全てのものには終わり(諸行無常)があることを心で理解する目的があります。

ネパールなどでは修行僧に実際に無残な死体を見せ「人は誰もがいつかはこうなるんだ。」と死を理解させることも行っています。

 

まとめ

仏教の瞑想は、心と身体に良いだけでなく、仏教を深く理解するためにも必要不可欠な修行法です。自分の心を綺麗にしたり、エゴを無くすためには必要な実践方法ですので、仏教に興味がある方は是非日常に取り入れていきましょう。

またマインドフルネス瞑想やワンネス瞑想を知っている方は、仏教の瞑想に親近感を覚えたことと思います。
瞑想をされてる方は仏教を哲学として捉えることができますので、少し仏教をかじってみると面白いですよ。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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