仏教の教え

【今さら聞けない】ご飯で手を合わせる『いただきます』の意味とは?

ごはんを食べる時に手を合わせて「いただきます!」と言いますが、そもそもいただきますの意味って何か知っていますか?

何気なく習慣として言っていますが、いただきますにはたくさんの感謝が込められているのです。

今回の記事は子供の教育にも使いたい、いただきますに込められた様々な感謝の気持ちを紹介していきます。

「大人になって今更聞けない!」という人にも必見の内容ですので、最後までお見逃しなく!
この記事でわかること

・いただきますをする理由とは
・いただきますで感謝する対象
・ごちそうさまの意味

いただきますの意味・理由とは

いただきますは、ごはんを食べる前に行う1つのあいさつで、様々な感謝の意味を持っています。

手を合わせることは仏教が主体の国だけの独特のもので、主にアジア圏で使われていますが、事前にあいさつするのは日本独自のもので、他の国にいただきますの習慣はありません。

起源はわかっていませんが、仏教が日本に広まってから、いただきますと手を合わせることが習慣となったと言われています。

日本に昔からある「恵に感謝する」神道の考えと、感謝と尊敬に手を合わせる仏教の習慣が1つにまとまったのが、「いただきます」の形になったとも考えられます。

感謝すること

いただきますには多くの感謝が含まれています。

感謝を向ける対象に違いがありますが、どの感謝が抜けても食事をすることはできません。

1つ1つを見ながら、食べれることへのありがたみを知りましょう!

命に対して

まずいただきますには、肉や魚といった命に対する感謝が含まれています。

食料として殺されていった命をむげにしてはいけません。

食べられるために命を絶たれた生き物に、感謝の気持ちを込めましょう。

命を粗末にあつかわないためにも、残さず食べることは大事ですよ。

食材を取ってくれた人に向けて

食材を取ってきてくれた人々にも感謝は必要です。

野菜を育てて最後まで収穫することはとても労力を使うこと。

仕事とはいえ、自分の代わりに時間を割いてくれたと考えれば、自然と頭も下がります。

ご飯を作ってくれた人に向けて

食材があっても料理してくれる人がいなければ、食事をすることはできません。

飲食店などはもちろんですが、自分のために愛情を込めて料理をしてくれるお母さんやお嫁さんには大きな感謝をするべきです。

作ってくれることは当たり前のことではありません。いただきますはもちろんですが、たまには「いつもありがとう」と言ってあげることも大切かもしれませんね。

食べれることに対して

また、いただきますは、ごはんを食べれることにも感謝。

食べれる体に生まれてこれたこと、食べれるという日常の行為ができることは、当たり前のようですがとても尊いことなのです。

自分の両親、先祖、また自分自身に心を込めて手を合わせましょう!

ごちそうさまでした

いただきますは大切なことですが、「ごちそうさまでした。」も大切な言葉です。

武道にも用いられていますが、食事も「礼に始まり礼に終わる。」

いただきますと同じような意味を持っていますが、食事を作ってくれた人にあらためてお礼をするためや、いただいた命へのありがとうの意味を持っています。

まとめ

いただだきます」の言葉には多くの感謝の気持ちが込められており、1つの食事には、尊い命や料理になるまでに様々な人の労力が込められているのです。

また、「ごちそうさま」もいただきますと同様の意味を持っています。

どちらも一言ですんでしまう言葉ですが、意識して言うことで深いありがたみを感じることができます。

「自分1人では生きられないんだなー。」とふと気づくきっかけになる言葉ですので、たまには感謝の気持ちを持ちながら、手を合わせてみると良いでしょう。

ABOUT ME
おてさら君
お寺生まれの長男坊。『仏教は哲学』をモットーに仏教の面白さを世の中に伝えるべく日々自己鍛錬中。ミャンマーやスリランカといったアジア国で上座部仏教の修行経験、日本では納棺師の経験を経ています。自分の煩悩の強さを感じながら『職業は僧侶』ではなく、『生き方が僧侶』を目指し、宗派に属さずお寺と俗世間の間で偏りのない仏教に関する情報を提供中。
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