お寺などで見かける仏像、仏様には様々な種類があり実は階級も存在しています。
・仏様の階級
・仏様の特徴
・階級による役割の違い
・階級別の代表的な仏様
仏様の階級
- 如来(にょらい)
- 菩薩(ぼさつ)
- 明王(みょうおう)
- 天部(てんぶ)
①如来(にょらい)
仏様の世界の中で一番上の階級にあるのが『如来(にょらい)』です。如来は仏教の最高到達点である悟りに達した仏様であり、菩薩を含めた全てにおける先生的な存在。中でも如来の代表格である『釈迦如来(しゃかにょらい)』はこの世界で最初に悟りを開いた仏様であり、仏教の開祖として知られています。
如来の特徴
如来は仏様の階級の中でも一番質素な格好をされています。衣一枚を纏った姿が多く、髪の毛は螺髪(らほつ)という貝殻のような髪型をしています。
如来の役割
如来は悟りを開いていることから、悟りを開いていない人々を苦痛や業(カルマ)から救う役割をになっています。
②菩薩(ぼさつ)
菩薩(ぼさつ)は悟りを開いて如来になる一歩手前の仏様。悟りを開けるようにと日々修行に励みながらも人々に目を向けてくれています。
菩薩の特徴
菩薩は釈迦如来が悟りを開く前の呼び名です。菩薩は悟りに至る前であることから、釈迦如来が出家する以前の王子様の姿を汲んで、様々な装飾品を身に付けているのが特徴です。また髪形も如来とは異なり、髪を頭の後ろで結んでいる姿をしています。
*地蔵菩薩は例外で、装飾品や髪を結ぶ形をしていません。しかし地蔵菩薩には子供を守ること、弥勒菩薩が来るまで人々を助ける。という大きな役割を持っており、人々の身近な所にいながら常にお守りしてくれています。
菩薩の役割
菩薩は悟りに到るために修行をしていますが、修行と並行して人々を救済することを役割とし、人々の苦しみなどに目を向けています。
③明王(みょうおう)
明王(みょうおう)は如来の化身(姿を変えたもの)とされている仏様です。人々を救済することを必死に行っていることから、怒った表情をされている言われています。
明王の特徴
明王の特徴は仏様の中でも怒っている顔をされ、煩悩(ぼんのう)を打ち砕く『宝剣(ほうけん)』を持っているのが特徴です。目や手が多いなど人の姿から逸脱している姿も多く、怖さを際立たせる姿は見ているだけでも背筋を正されます。
明王の役割
明王の役割は仏の教えに従わない人々、仏の教えに反する人々に怒りを持って仏の正しい教えを説くこと、正しい道に導くことを役割としています。
④天部(てんぶ)
天部は元々インドの神様であり、仏教に取り入れられた仏様です。仏教を守ると同時に人々に幸せを運ぶ神様としても知られています。
天部の特徴
天部は元々多種多様なインドの神様たちであることから人間に近い装いと、姿形が特徴的です。
天部の役割
天部には仏教の教えを守り、守護することが役割とされていますが、他にも福の神としての顔を持ち人々に利益を授けることにも神力されています。
まとめ
仏教には多くの仏像が存在します。OO如来、OO菩薩、OO明王などからその仏がどの役割をもっているのかわかるようになりますので、仏様を見つけた時は仏様の名前を少し意識してみるとお寺めぐりを更に楽しむことができますよ。