日本の伝統行事の中には仏教にまつわるものが存在しています。
行事の名前は知っていても、どのような意味を持っているのかを知っている人はまだまだ少ないはず。。。
そこで今回は、仏教にまつわる日本の伝統行事を4つ紹介させていただきます。
この記事では
・仏教にまつわる4つの伝統行事
・4つの伝統行事の云われ
を理解することが出来ます。
・4つの伝統行事
・各伝統行事の云われ
・どのような事を行うのか
お正月
お正月は毎年の1月1日に行われる行事。
日本では最も古い伝統行事とも言われています。
新年を祝う行事として知られているお正月ですが、本来はお盆と同じように『先祖を供養し、お祭りする』といった意味を持つ行事なのです。
喪中はお正月を控える
「お正月を迎えるまでに家族が亡くなったら、正月を祝わない。」
といったことは古い昔から、今日まで浸透している考え方です。
この考え方は喪中(もちゅう)の期間に以来したもので、明治時代では喪中の期間が13ヶ月とされていました。
喪中は死んだ人(故人)を偲ぶ(しのぶ)期間。を意味する言葉です。
明治時代の喪中期間は1年間を過ぎるものなので、お正月も喪中期間に当てはまります。
そのため喪中は、お正月の本来の意味である『先祖を供養しお祭りする』とは相反するとして、「喪中の人はお正月を祝うのを控える」という考え方が今でも根付いているのです。
除夜の鐘
除夜の鐘は大晦日(おおみそか)にお寺で行われる鐘を打つ行事。
除夜の鐘では鐘を108回打ちます。
この108という数字は人間の煩悩の数を表したものであり、鐘の音と共に煩悩を払い、心を浄化する意味を持っているのです。
花まつり
花まつりは毎年の4月8日に行われている仏教行事。
仏教の開祖であるお釈迦様の誕生(4月8日)を祝うもので、降誕会(ごうたんえ)や灌仏会(かんぶつえ)とも言われています。
花祭りの由来は、お釈迦様がネパールにあるルンビニの花畑で誕生したことや、「仏教による救いの花を咲かせた」といったことから名称が付けられたとされています。
お盆
お盆は地域によって異なりますが、一般的には8月の13日〜16日に行われる行事です。
正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)と言い、あの世から戻ってくる先祖の霊を供養する期間と定められている。
地域によって供養方法や儀式が異なるのがお盆の特徴ですが、基本的には13日にはご先祖様の霊を迎えるために迎え火を焚き、16日にはご先祖様の霊をあの世へとしっかり送ることができるよう送り火を焚きます。
盆踊り
お盆に各地で開かれるのが盆踊り。
実は盆踊りは、豊作祈願と先祖の供養を兼ねて踊られているものなのです。
盆踊りは時宗の一遍が広めた、踊りながら念仏を唱える踊り念仏(おどりねんぶつ)がルーツとされており、お盆に帰ってくる先祖の霊を弔うといった意味が込められています。
お彼岸
お彼岸は春分の日と、秋分の日を中日にして行われる行事。
彼岸(ひがん)は仏教において悟りの世界を指しています。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から真西に沈んでいくのですが、この西の方角には悟りの意味を含んだ極楽浄土(ごくらくじょうど)があるとされており、そのため春分の日と秋分の日の中日は「彼岸に到る」という意味をもち、お彼岸と言われているのです。
まとめ
日本と仏教の繋がりは深く、現在でも伝統行事を通して、様々な意味合いと教えを伝えてくれています。
本来の意味とは少し外れているものもありますが、この記事をきっかけにどのような意味合いで行事が行われているかを知り、日本の伝統と仏教を更に深堀することが出来たでしょう。